200GANA-3160｜かほ 22歳 webデザイナー

浅草の観光エリアを歩く主人公が、人の多さに驚きつつ目的の場所を探しているところから物語が進む。着物姿の来訪者や観光客が行き交う中、偶然見かけたのが、落ち着いた雰囲気をまとった「かほ」。
彼女は上京して働くWebデザイナーで、きちんとした立ち姿が印象的。会話に応じてくれたものの、最初は距離を取るような慎重さも見える。

話していくうちに、遠距離の相手との関係が曖昧になり、気持ちの置き場が分からなくなっている様子が垣間見える。もともと人付き合いが得意ではなく、恋愛経験も多くないことから、どう動けばいいか迷っているらしい。
主人公は、そんな悩みを抱えた彼女の気分転換になればと、軽い相談に乗りながら散策を続ける。浅草の街並みを歩きつつ、ふたりの会話の距離が少しずつ近づいていく流れだ。

彼女の真面目な性格と控えめな反応が、物語全体の空気を落ち着いたものにしている。主人公はその雰囲気に惹かれながらも、あくまで“話を聞く姿勢”を保ちながら向き合う。
気持ちが整理できず揺れている彼女が、ゆっくりと表情を柔らかくしていく様子が、この作品の軸になっている。